西洋の色

『ダックエッグ』という色名を見聞きしたことがおありでしょうか?

輸入もののペンキやファブリックなどの色のバリエーションでよく聞く名前なのですが、アヒルの卵の色? このブルーグリーンが? と私も昔はピンとこないものの慣れで覚えておりました。 

が、このゴールデンウィークに行ったメルボルンのマーケットで本物の色を見ることができました。 ホント!この色!と感激。アヒルというより日本でいう鴨の卵のようです。

百聞は一見に如かず。

それにしてもなんとなく宇宙を感じるような、綺麗な色ですね。

LAPADA

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メイフェアで現在開催中のアンティークとアートのショーLAPADA。大好きなショーの1つです。
取り扱わているのはファインアートからコンテンポラリーアート、アンティークの家具、時計、ジュエリー、テーブルウエア、ラグ、デコレーションアイテム、コレクティブ(収集家向け)アイテムなど様々、300万円くらいポケットに入れて歩いたら結構楽しめるのでは、そんなショーです。 例えば、私の今年の “妄想ショッピング” は大好きな作家さんの昨年の作品のオイルペインティング230万、フレンチブランドのヴィンテージの珊瑚の指輪90万で予算オーバー☆という感じでしょうか。

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5歳くらいの少年が彼と同じくらいの大きさの現代アートの狼の彫刻を愛おしそうに撫でながらアートについてママと語り合う。小さな背中のお婆ちゃまがアンティークの象眼細工の宝石箱を隅から隅まで触りながら、お店の方と相談しながら買おうか真剣に悩んでいる。 こうした光景を見る度に、アートやアンティークが普通に人々の暮らしに溶け込む、身近である環境が本当に素晴らしく、これぞ成熟した社会であると感じます。

Pimlico Road

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Have you found anything you cannot live without ?
(それなしには生きられないというものが見つかりましたか?)

アートギャラリーの紳士から問かけられた、なんとも素敵な台詞。

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ロンドンのピムリコロードにはブザーを押して中に入れて貰うハイエンドの、世界のトップクラスのアートギャラリー、インテリアショールーム、アンティークショップなどが立ち並びます。 端から端までその感性、存在感、佇まい、デザイン、哲学、品質、、、琴線をかき鳴らされ通し。 一軒一軒でお店の方と話し込みすぎて、5時6時の閉店時間まで通りの向こう端のお店までたどり着けないのがたまに傷です。

お客様があまり見たことのないであろうこういう世界感の雫を、そのストーリーと共に少しずつでもお伝えしていきたい、と強く思います。

パリ プライベート インテリアツアー

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お客様からのご依頼で、パリでプライベートツアー2日間をご一緒させて頂きました。

まず一日目はお客様の探されている食器やインテリアアクセサリーを中心に、ご覧になったことのないショールームをご案内致しました。 お客様のお好みがある程度分かっているので、お喜びいただけそうなショールームをピックアップし、現在のお宅のインテリアを基にどんな物を買い足したらいいかをご相談しながらのお買い物もお楽しみいただきました。 目的はインテリアですが、女性二人ですので、通りかかったショーウィンドウにステキなネックレスを見付けてふら~りと、なんていう気ままさもプライベートツアーの良いところではないでしょうか。

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二日目はお客様が一度行ってみたかったというインテリアとホームウエァの見本市Maison et Object にご一緒しました。
インテリアデザイナーである私は、インテリアの最新トレンドを見たり、実際にお客様用の商品をオーダーをしたりするために毎年行っておりますが、メゾンエオブジェは世界中の小売店さんやバイヤーが買い付けにやって来る見本市の為、その場では商品を買う事ができません。 発注にもメーカーによっては最低受注金額が決まっていたり、店舗を構えている事等条件があったりします。 このメゾンエオブジェ、会場の広さを例えるならば、、、皆様がよくお出掛けになる、東京ドームでのテーブルウエアフェスティバル約8個分!と言えば分かり易いでしょうか。 とにかく広くて膨大な為、目的を持って効率よく回ることが大切です。 また、行き帰りの交通状況も念頭に置き戦略的にいかねばなりません。

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今回はお客様がご覧になりたいテーブルウエアやインテリアアクセサリーを中心に回り、お探しだったサイドテーブルもご一緒に当たりを付けてまいりました。

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そしてパリに欠かせないのはグルメ。フランスにいるのですから!とランチにもワインを一杯。 この日はディナーもご一緒させて頂きました。 1月にホテルのコンシェルジュに教えて貰い美味しかった、とっても可愛らしいインテリアのアットホームなフレンチレストランで美味しい楽しいひと時でした。

Paris Deco off Jan. 2018

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この時期、右岸のメール通りと左岸のサンジェルマン デ プレに多く集まるファブリックや壁紙ブランドのショールームでは一斉に新作が発表されます。 ショールームでは飲み物やフィンガーフードが振る舞われ、世界中からサンプルや見本帳を注文する販売会社や、情報収集をするデザイナーで溢れかえり、華やかな活気の溢れる数日間となります。

各社から発表される新作や、力の入ったウインドウディスプレイの様からその年、そのシーズンのトレンドが色濃く伺われます。
発表されているトレンドとは違うかもしれませんが、私の目に多く映ったのは大きく括るとこの三つ。

・トロピカル再燃 (花鳥風月)
・ピンク
・ジャポニズム

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数年前にも多く出たトロピカル柄ですが、今年はそこに鳥の存在が大きく、 またトロピカルに限らず植物柄の多さ。今回フランス国内で色々な方とお話をしていると面白いことに「今は世界がとても早く回っているから…」という言葉をよく聞きました。 それだけ、潜在的に自然の要素が求められているという事でしょうか。

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可愛らしいパルテルのピンクから、テラコッタ系のエスニックなピンクまで。ピンクという色の持つパワーは女性にも男性にもとても有効。植物柄と同じく、癒しや活力を高めるという潜在的な要求が今のこの色に現れているのかもしれません。 弊社は椅子の張り替えのご注文がとても多い為、今回ピンクが魅力的な椅子張り生地の見本帳をオーダーしました。

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JABやde Gournay等、日本またはシノワズリの要素を色濃く打ち出すブランドや、「コレは僕なりの日本のイメージのデザインなんだよ、君の目には違うかもしれないけど・笑」といったメゾンでの展示などもいくつもあり、日本に注目がされるのがなんだかとても嬉しく感じました。

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プロ向けのショールームも多い為、一般の方は中には入り辛いかもしれませんが、世界のトップクリエイターによって作り上げられる世界観が凝縮されたウインドウを眺めて歩くだけでもとても楽しいエリアです。 パリにお出かけの際は是非、メール通りとサンジェルマン デ プレをお歩きになってみてください。