丁寧な仕事

丁寧な仕事

現場の職人技。
写真は電気屋さんの石膏ボードの補修跡です。 天井のダウンライトの位置を急遽変更した為、最初に開けた穴を塞いでもらいました。
機械で丸くくり抜いた穴はボードの表層の紙がギザギザしているのですが、ふさぐ前に電気屋さんがカッターナイフでギザギザをキレイに削ぎ落とし、蓋にする丸いボードの方もほろふき大根を剥く様に角の部分を面取りしています。

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次に作業をするクロス屋さんの為なのです。 壁紙を貼る前にクロス屋さんが全ての溝や凹凸を埋めるペーストを塗るのですが、そのパテがキレイに入る様にという電気屋さんの心遣いなのです。 モチロン作業をしているご本人たちはそんな事は一言もおっしゃいませんが、小さな一手間は見ていればしっかりと伝わります。

今回初めてご一緒しているとても寡黙な電気屋さん、とにかく仕事が早い上、こんなに丁寧。見ていて惚れ惚れする手際の良さです。 腕の良い職人さんにお家を手掛けて貰えるお客様はラッキーですね。

石を選びに

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今日は岐阜県養老郡養老町にあるフジ大理石株式会社さんに見学&打ち合わせにお邪魔しました。
気持ちの良い青空の下、石の産地、性質、加工について、色々なお話を伺いながら、珍しい石、美しい石をたくさん拝見し、すっかり石のロマンに魅せられた私たちです。
一億年数千万年前のジュラ紀を知る石が今ここに横たわる不思議。 自然と時間の作り出す芸術の魅力を、今後積極的にお客様にお伝えしていけたらと思います。

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第一歩はテーブル天板から。 満場一致で決定した『ヘンリーⅣ』というフランス産大理石の天板が、来月ここから弊社サロンにもお婿入りしてきます。 どうぞお楽しみに。

フレンチヘリンボーンの床

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ヘリンボーンの床。
ヘリンボーン聞いて、ウール地などの杉綾織りを連想される方も多いかもしれません。
英語でヘリンボーンとは herring 鰯 bone 骨 、同じ柄でも文化の違いで見方が違って面白いですね。

短い床材を幾何学的に組むのがヘリンボーンのフロアです。 長方形のままの材を組むのが一般的なヘリンボーン、材の端を45度カットした材を突き付けて組んでいくのがフレンチヘリンボーンです。 私個人的にはフレンチヘリンボーンが大好きで、自宅のダイニングエリアの床にマルホンさんのウォルナットの無垢材のフローリングを使用しました。

ではどのようにしてあの美しい床が組まれていくのでしょうか。下は大工さん泣かせのフレンチヘリンボーンのフローリング貼り作業のスタート時点の写真です。

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下地の床に丁寧に墨出し(基準線描き)をし、それに沿って材を貼っていきます。
45度の角を合わせていくフレンチヘリンボーンは、90度になるよう突き付け部分を鉋で削り微調整しながら組んでいく為、四角い板を交互に貼っていく一般的なヘリンボーンよりも手間がかかり、とても贅沢な貼り方と言えます。 また長い材を一方向に向けて貼る一般的なフローリングと比べると5倍近い作業時間がかかります。 作業時間がかかるという事はそれだけコストもかかります。

貼り終えた箇所から、傷をつけないように厳重に保護材を敷いていくため、全面の完成形が見られるのは工事のかなり終盤となりますが、美しく組み上げられたフロアは壮観です。

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ここで使用しているのはブラックウォルナットのオイル仕上げの無垢材です。色の濃淡のバラつきこそが天然素材の面白さです。

雅やかな金物

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先日、日本橋の西川商店にお邪魔して参りました。

西川商店は桐箪笥や和家具の取っ手や装飾などの金物を製造販売されており、日本国内のみならずロンドンのチェルシーハーバー・デザインセンター内のあるショールームでも紹介されています。

現在、イギリス アンティークのコンソールテーブルの下に収める和箪笥をデザインしており、Webカタログでは掴み切れない色味や素材感を実際に見てみたく、お電話を差し上げましたら、ショールームはないけれどお店に来れば商品はお見せしますよとおっしゃって下さったのでお言葉に甘えて。    候補に考えていた取っ手を実際に見せて頂いたり、カタログを購入し、特注の方法など色々と教えて頂いて参りました。

一個数百円のものから数万円のものまで。 特に桐箪笥に使われる煌びやかな彫りや透かしの入った金具にうっとり、ワクワク日本人のDNAの血が色めき立ちます。

日本の世界に誇れる伝統工芸の一つですね。

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