ヘリンボーンの床。
ヘリンボーン聞いて、ウール地などの杉綾織りを連想される方も多いかもしれません。
英語でヘリンボーンとは herring 鰯   bone 骨 、同じ柄でも文化の違いで見方が違って面白いですね。

短い床材を幾何学的に組むのがヘリンボーンのフロアです。 長方形のままの材を組むのが一般的なヘリンボーン、材の端を45度カットした材を突き付けて組んでいくのがフレンチヘリンボーンです。  私個人的にはフレンチヘリンボーンが大好きで、自宅のダイニングエリアの床にマルホンさんのウォルナットの無垢材のフローリングを使用しました。

 

ではどのようにしてあの美しい床が組まれていくのでしょうか。下は大工さん泣かせのフレンチヘリンボーンのフローリング貼り作業のスタート時点の写真です。

下地の床に丁寧に墨出し(基準線描き)をし、それに沿って材を貼っていきます。
45度の角を合わせていくフレンチヘリンボーンは、90度になるよう突き付け部分を鉋で削り微調整しながら組んでいく為、四角い板を交互に貼っていく一般的なヘリンボーンよりも手間がかかり、とても贅沢な貼り方と言えます。 また長い材を一方向に向けて貼る一般的なフローリングと比べると5倍近い作業時間がかかります。 作業時間がかかるという事はそれだけコストもかかります。

貼り終えた箇所から、傷をつけないように厳重に保護材を敷いていくため、全面の完成形が見られるのは工事のかなり終盤となりますが、美しく組み上げられたフロアは壮観です。

ここで使用しているのはブラックウォルナットのオイル仕上げの無垢材です。色の濃淡のバラつきこそが天然素材の面白さです。