Pimlico Road

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Have you found anything you cannot live without ?
(それなしには生きられないというものが見つかりましたか?)

アートギャラリーの紳士から問かけられた、なんとも素敵な台詞。

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ロンドンのピムリコロードにはブザーを押して中に入れて貰うハイエンドの、世界のトップクラスのアートギャラリー、インテリアショールーム、アンティークショップなどが立ち並びます。 端から端までその感性、存在感、佇まい、デザイン、哲学、品質、、、琴線をかき鳴らされ通し。 一軒一軒でお店の方と話し込みすぎて、5時6時の閉店時間まで通りの向こう端のお店までたどり着けないのがたまに傷です。

お客様があまり見たことのないであろうこういう世界感の雫を、そのストーリーと共に少しずつでもお伝えしていきたい、と強く思います。

パリ プライベート インテリアツアー

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お客様からのご依頼で、パリでプライベートツアー2日間をご一緒させて頂きました。

まず一日目はお客様の探されている食器やインテリアアクセサリーを中心に、ご覧になったことのないショールームをご案内致しました。 お客様のお好みがある程度分かっているので、お喜びいただけそうなショールームをピックアップし、現在のお宅のインテリアを基にどんな物を買い足したらいいかをご相談しながらのお買い物もお楽しみいただきました。 目的はインテリアですが、女性二人ですので、通りかかったショーウィンドウにステキなネックレスを見付けてふら~りと、なんていう気ままさもプライベートツアーの良いところではないでしょうか。

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二日目はお客様が一度行ってみたかったというインテリアとホームウエァの見本市Maison et Object にご一緒しました。
インテリアデザイナーである私は、インテリアの最新トレンドを見たり、実際にお客様用の商品をオーダーをしたりするために毎年行っておりますが、メゾンエオブジェは世界中の小売店さんやバイヤーが買い付けにやって来る見本市の為、その場では商品を買う事ができません。 発注にもメーカーによっては最低受注金額が決まっていたり、店舗を構えている事等条件があったりします。 このメゾンエオブジェ、会場の広さを例えるならば、、、皆様がよくお出掛けになる、東京ドームでのテーブルウエアフェスティバル約8個分!と言えば分かり易いでしょうか。 とにかく広くて膨大な為、目的を持って効率よく回ることが大切です。 また、行き帰りの交通状況も念頭に置き戦略的にいかねばなりません。

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今回はお客様がご覧になりたいテーブルウエアやインテリアアクセサリーを中心に回り、お探しだったサイドテーブルもご一緒に当たりを付けてまいりました。

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そしてパリに欠かせないのはグルメ。フランスにいるのですから!とランチにもワインを一杯。 この日はディナーもご一緒させて頂きました。 1月にホテルのコンシェルジュに教えて貰い美味しかった、とっても可愛らしいインテリアのアットホームなフレンチレストランで美味しい楽しいひと時でした。

Paris Deco off Jan. 2018

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この時期、右岸のメール通りと左岸のサンジェルマン デ プレに多く集まるファブリックや壁紙ブランドのショールームでは一斉に新作が発表されます。 ショールームでは飲み物やフィンガーフードが振る舞われ、世界中からサンプルや見本帳を注文する販売会社や、情報収集をするデザイナーで溢れかえり、華やかな活気の溢れる数日間となります。

各社から発表される新作や、力の入ったウインドウディスプレイの様からその年、そのシーズンのトレンドが色濃く伺われます。
発表されているトレンドとは違うかもしれませんが、私の目に多く映ったのは大きく括るとこの三つ。

・トロピカル再燃 (花鳥風月)
・ピンク
・ジャポニズム

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数年前にも多く出たトロピカル柄ですが、今年はそこに鳥の存在が大きく、 またトロピカルに限らず植物柄の多さ。今回フランス国内で色々な方とお話をしていると面白いことに「今は世界がとても早く回っているから…」という言葉をよく聞きました。 それだけ、潜在的に自然の要素が求められているという事でしょうか。

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可愛らしいパルテルのピンクから、テラコッタ系のエスニックなピンクまで。ピンクという色の持つパワーは女性にも男性にもとても有効。植物柄と同じく、癒しや活力を高めるという潜在的な要求が今のこの色に現れているのかもしれません。 弊社は椅子の張り替えのご注文がとても多い為、今回ピンクが魅力的な椅子張り生地の見本帳をオーダーしました。

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JABやde Gournay等、日本またはシノワズリの要素を色濃く打ち出すブランドや、「コレは僕なりの日本のイメージのデザインなんだよ、君の目には違うかもしれないけど・笑」といったメゾンでの展示などもいくつもあり、日本に注目がされるのがなんだかとても嬉しく感じました。

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プロ向けのショールームも多い為、一般の方は中には入り辛いかもしれませんが、世界のトップクリエイターによって作り上げられる世界観が凝縮されたウインドウを眺めて歩くだけでもとても楽しいエリアです。 パリにお出かけの際は是非、メール通りとサンジェルマン デ プレをお歩きになってみてください。

ロンドン・パリ買い付けの旅

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今日から、現在進行中プロジェクトのお客様とご一緒に買い付けの為ロンドンに来ています。   数日前までは最低気温5〜8度という天気予報に着るものをどうしようかと迷っていましたが、前日から予報の様子がガラッと変わり、今日はロンドンも26度でした。日曜日に移動するパリは30度超えの予報で暑さの苦手な私はドキドキです。

今夜はお客様とアンパサンドホテルに食事に出かけました。エントランスを入るとまず目に入るのが、このホテルのデザインの象徴とも言えるインゴマウラーのバーディという照明器具のツリー。地下から最上階まで階段の吹き抜けスペースに美しく輝きます。  階段の登り降りというどちらかというと避けたい行為も、この幻想的な照明のお陰で素敵な時間に変わります。 これがインテリアの魔法ですね♪

明日から家具ブランドを中心にあちこちのショールームを忙しく巡ります。 パリを発つ時に「楽しい1週間だった」と言って頂けるよう、頑張ります。

 

Atelier FAVORI

MAISON ET OBJET 2017 メゾン エ オブジェ レポート

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1月のパリ、と言えばインテリア・ホームウエアの見本市 メゾン エ オブジェ です。

メゾン エ オブジェとは、大手有名ブランドから新進気鋭の作家さんまで大小様々なブランドの、家具、照明器具、アート、インテリアアクセサリー、ファブリック類、キッチン用品、テーブルウエア、フレグランス、ホームウエア、キッズ用品まで膨大な数の商品が出展される見本市で、年に2回1月と9月に開催されます。
今回は2870ものブランド(ブース)が出展、5日間の開催中の来場者は85,000人を超えました。

ここはどちらかと言えば、小売りの会社が商品を仕入れに行く場ですが、私は

・毎年のトレンドの流れが分かりやすいのでウォッチング
・自分のプロジェクトに使えるアイテムや新たなマテリアルを探す
・取引先にご挨拶
・ディスプレイの勉強  etc.

にと、昨年のみ仕事のスケジュール上急遽行けなくなってしまったのですが、2012年から毎年通っています。

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会場は、シャルルドゴール空港にほど近いノール・ヴィルパント。
8つのホールからなる展示場は東京ビッグサイトの約3倍の面積の為、とにかく歩きます‼

東京ビッグサイトの3倍の面積に3000弱のブース、、、当然のことながら一日で見終えるのはとても無理です。 私の場合は、フレグランスやキッチン、キッズといった通常業務とはあまり関係のないエリアは特定のブランド以外はスキップします。

やはり時間をかけて見て回りたいのは家具、照明器具、インテリアアクセサリー、アートといった実際のプロジェクトに密接に関係してくるものです。

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いつかプロジェクトの中で使えたらいいなぁと思う、新たなマテリアルとの出会いという点で、今回私の琴線に触れたのが、こちらの一つ一つ女性アーティストの手で作り出される美しい磁器製のお花のウォールアートと、

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金属の細い糸で編まれた織物。 繊細で、何とも言えない色気のある素材でうっとり。
スクリーンにしたり、カーテンのように吊るしたり色々な使い方が出来るそうです。(写真はThanksメールからお借りしました)

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また、今年のトレンドという点で私の受けた印象は “Primitive” (原始的な、素朴な、未開の、の意)。
インディゴ染めにステッチ(まるで日本の刺し子の様)といったファブリック製品や、少し前までトロピカルの植物だけだった柄に動物がプラスされていたり、アフリカを思わせるアクセサリー類や、ストロー編みのシェードの照明器具などが多くみられました。
そしてこういった「原点回帰」的なデザインの背景には「サスティナビリティ」(ecoを念頭に持続可能な、の意)という大きなテーマがあるように思います。

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こちらもある意味プリミティヴ⁈ スコットランドの家具ブランドですが、春になると自然と抜け落ちた雄鹿の角を拾い集めて作られたシリーズ。 照明器具のランプシェードには鳥の羽が綺麗に並んでいます。 ワイルドさとエレガンスを併せ持っておりとても素敵です。

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またこうして海外の様子もこのブログでご紹介して参りたいと思います。

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