《クラブチェア B3》 1927-28年 東京国立近代美術館蔵

モダニズムの建築家、家具デザイナーであるマルセル・ブロイヤー(Marcel Breuer, 1902–1981)の家具にスポットを当てた展覧会が東京 千代田の東京国立近代美術館で開催されています。

マルセル・ブロイヤーはドイツの伝統的な造形学校・バウハウス(Bauhaus)出身の建築家・デザイナーで、有名な『ワシリー・チェア』をはじめ多くの名作家具を世に送り出した家具デザイナーとしての才能もさることながら、戦後はパリのユネスコ本部やニューヨークの旧ホイットニー美術館(現・メトロポリタン美術館分館)を設計するなど建築家としても多くの功績を残しました。

今回の展示ではバウハウス・デッサウ財団より10点、スイスのヴィトラ・デザイン・ミュージアムより8点、その他国内外のコレクションより合計約40点を紹介しています。この規模でブロイヤーの作品が集まるのは国内初のようです。中でも見どころはブロイヤーの代表作である「クラブチェアB3」(通称:ワシリーチェア)の4つの異なるモデルを集めた展示。部品の接合方法や背もたれ、座面の素材の違いなど、実物を見比べる事ができます。会場では「空中に浮かぶように座ることができる椅子」と言われるワシリーチェアに座って撮影できるコーナーも開設されるそうです。

アトリエファヴォリではマルセル・ブロイヤーがデザインしたThonet(トーネット)S285をお客様に納入させていただいたばかりで、このタイミングでマルセルブロイヤー展が東京で開かれるなんて嬉しいかぎりです。

ご興味のある方は国内初の『マルセルブロイヤーの家具』展をぜひお見逃しなく。

画像提供:東京国立近代美術館


《ネストテーブル B9-9c》
1929年 東京国立近代美術館蔵

左下
《アイソコン・サイドチェア BC3》
1936年 東京国立近代美術館蔵

右下
《サイドチェア 301》
1932-34年 ミサワホーム株式会社蔵

『マルセル・ブロイヤーの家具』: Improvement for good

会場: 東京国立近代美術館 2F ギャラリー4
会期: 2017年3月3日(金)~ 2017年5月7日(日)
休館日: 月曜(3/20、27、4/3、5/1は開館)、3/21(火)
観覧料: 一般430円、大学生130円

Marcel-Breuer